サウザーラジオ91話の文字起こしをしてわかった、文字起こしの非効率さ

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 文字起こしを実践してみてわかった、その非効率さを指摘したい。
 文字起こしの原稿が見たい方は記事後半へどうぞ。

方法  :Googleドキュメントを用いた音声認識+打鍵による修正
所要時間:2時間30分
内訳  :大枠(1時間)、細部の修正(1時間)、聞きなおしによる確認(30分)
題材  :サウザーラジオ第91話 個人事業主で食っていける人の目の付け所
voicy.jp

考察

 結論から言って、文字起こしは効率が悪い。サウザーラジオの特徴にも触れながら、感じたことを述べる。
 91話は下記4つのパートで構成されている。

1:07 - 1、初めのあいさつ
1:02 - 2、スポンサー紹介(キッズライン)
6:41 - 3、経営者の課題を解決する商売と、個人のお遊びを扱う商売
6:44 - 4、個人にとっての「個人の」1万円と、経営者にとっての「会社の」100万円

正確に文字起こしすることにそもそも価値がない

 今回の放送は計15分34秒。この音声の文字起こしに2時間30分もかけてしまったわけだ。練習によって2時間未満に抑えることは可能だろうが、問題はそこではない。
 文字起こしを見たいと思ったとき、先ず「えーと」「あのーですね」といった言葉を入れるべきと思う人はあまりいないだろう。
 同じく言い間違えや訂正についても、読んで意味が通りやすい、修正されたものを望むはずだ。
 だとすると、そもそも正確に文字起こしする意味ってあるのだろうか?最初から放送を聞いて簡潔にまとめればいいだけの話では。

音声の非効率さ―情報の繰り返しの多さ

 今回の放送では「センスのある商売と、ない商売」という比較がされている。
 センスの有無の原因は主に二つ。
 「顧客:個人 or 経営者」「商品の存在価値が高い or 低い」だ。
 さて、これらのキーワード、音声で何回登場しているだろうか?
 当たり前の結論だが、媒体が違う以上、そのまま変換することには何の意味もない。
 媒体の違いについて一つ例を挙げよう。伊周監督による映画「海街diary」をご存じだろうか。あれは10巻ほどの漫画が原作であり、漫画の方ではdiary の名に相応しく多様な角度で家族の生活が描かれている。
 一方、映画版は2時間ほどに収まっている。家族を取り巻く多くの出来事のうち、ストーリーの本筋に絡むような出来事が選ばれ、他は捨象されることになる。
 漫画を知っている人の中には、映画版を見て違和感を覚えた人もいるだろう。しかし、それは仕方がないことなのだ。(やや強引な例だったが、)媒体の違いはコンテンツのコピーを許容しないのである。
 翻訳なども興味深い例だが・・・ここでは文献の紹介に留めよう。

翻訳ってなんだろう? (ちくまプリマー新書)

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 「海街diary」映画版の演技が上手くて面白かったので、興味があれば是非。
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サウザーラジオを用いた効率的な情報活用

 最後に、サウザー氏のラジオの特徴について。
 先ず「初めのあいさつ」ではラジオの主旨が述べられる。何回か聞いた人ならお馴染みの内容が語られる。ここだけを鵜呑みにして、というより現実逃避的な発想をして「楽に稼げるんだ!」と思い込む人も一定数いるらしいが…
 公言している通り、彼のラジオの主旨は一貫している。勤め人を抜け出すためには何が必要か。それは商品だ。ということを軸にして色々な話が展開される。
 つまり、話の骨子を理解するためにいろいろな角度から考えてみることが重要、というだけのことだ。
 そう考えるならば、やはり文字起こしは非効率的な行動だと言わざるを得ない。彼のラジオはテキストにしてみると冗長だが、音声コンテンツとしてはとてもわかりやすい。
 必要な情報を拾うだけでもいい。そのうえで彼が提示する理論について、人それぞれ自分のわからない部分を考えることが出来れば、それで十分ではないだろうか。

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以下、文字起こし

■初めのあいさつ

 サウザーラジオ~青雲の誓い~第91話。今夜もよろしくお願いします。

 こんばんはサウザーです。このラジオの目的というのは 資本主義のルールみたいなものをよく見抜いてですね。うまくこの資本主義の荒波を泳いで行き、カモにされず、お金が流れ込んでくる側に立ち、あんまり頑張らないでも楽しく生きていけたらいいなぁという事を主旨に毎夜どうやったらいいかという話を流していると言うラジオです。
僕もですね青雲の志と言ってですね 幼い頃からニートになりたいとか思っていてですね、会社勤めとか学校があんまり好きじゃなかったですかね、結局学校行ってましたけど 不登校にはならず、けどまあこの学校の延長が勤め人かなあと思うと嫌だなと思っていて、それで何とか抜け出す方法ないかなと思って、抜け出すことができたので、その秘訣というのは商品を持つということだったということなんですけれども。そんな話をしております。今夜もよろしくお願いします。

■スポンサー紹介&コメント

 この放送は副業×子供好き 好きな時給で給与支払が翌日も可能なベビーシッター キッズライン様の提供でお届けします。

 今日の話は個人にとっての1万円と会社にとっての100万円と似たようなもんだっていう乱暴な話ですけれども、そういう内容を話していきます。女性経営者っていうのがどんどん増えていって、まあ会社の金をねーベビーシッター代として使っていいのかっていう議論はあるかもしれないですけど女性経営者が自分の力を100%発揮するためにはベビーシッター代っていうのは必要経費なんだっていうことができればですね、ベビーシッター代経費になるわけですからね、女性経営者がどんどん増えていくことによって、こうベビーシッターというもののニーズが高まっていくに違いないという風に思ってますけどね。
 それでは本編をどうぞ。

■経営者の課題を解決する商売と、個人のお遊びを扱う商売

 個人事業で食っていける人の共通点みたいなのをお話ししていこうかと思っています。
 周りにですね、勤め人辞めたいとか、勤め人辞めたとかそういう人ってちらほらいるんですよ。昨日の放送でご出演いただいた佐賀県嬉野市のハンターの太田くんとかもなんだかんだ言って個人事業でまあ結構ヒットした商品があるようでですね。
 昼間からぶらぶらしているというような感じですよね、勤めにもいかず。まあそれができるのは、大当たりしたって言うかまぁ小当たりでもいいですけども、ヒットした商品があるから食っていけるちゅうことなんですけどね。こういう個人事業で食っていけてる人の共通点は何かっていうのと、あと個人事業になったけれども食っていけない人てどんなのかていう話ですね、僕から見てセンスあるなって思う人と、これちょっとやっぱりセンスないなっていう人、あるんですよ口には出さないですけど。で今、このラジオで口に出そうということなんですけどね。(笑)
 センスないなあって思う人っていうのは、お客さんがね、個人なんですよね。個人と言うか勤め人ですね。でその個人の中でもお遊びに関することを商材、商品にしてるんですよ、
 逆にこれセンスあるなっていう人は、事業家と言うか商売人と言うか経営者、をお客さんに想定しているということが一つですよねそれからセンスある人っていうのは。その経営者で商売人を相手にしていく上で必要不可欠、超困ってる、解決したい、っていうそういう商品を売ってます。
 また逆にセンスないなっていう人に戻るんですけど、センスない人は、お花畑系の、必要でないようなお遊びの商品、商材っていうのをやっぱり手がけますよね。全然世の中に必要ないもの。なんか自分はこういう世の中にしたいっていう志みたいなものは持っているんだけども、決してそれは人が緊急に必要じゃない、困ってない。どっちかって言うとドヤりたいっていうか、一風変わった風を、奇をてらって すごいって言われたいみたいな、何か青臭い感じがするんですよね。でやっぱりそういう個人とか勤め人を相手にし、お花畑計を商材にすると全然売れないっていうか、食うに困りますね。
 あと、うまくいく例って言うのは、別に勤め人相手でもいいんですけれどもレバレッジきかせてるというパターンですね。 it のレバレッジでもいいですしBlogとかその情報発信のレバレッジでもいいですし、広告力ですね、個人の持つ。後はまあ事業経営っていうことで人のレバレッジ効かしてもいいですし、そういう経営上の手腕っていうのが上手な人っていうのは、個人が相手でお遊び商材が相手でも食っていける。それは規模が効いてるからですね。
だから、お遊び系で生活必需品じゃなくて、しかも個人で自分のその労働力を投入して商品を作っているっていうような場合、難しいですね、これはセンスないなていう風に思っちゃいますね。
 なんの話だったっけな、あの僕ね、コンサルタントの本を読んだことがあるんですよ。コンサルタントって言ってもそのちょっと勤め人のコンサルタントのほうじゃなくて、なんか数字を分析してプレゼンテーションって言うか 高級紙芝居っていうやつですか。そういうのを作るっていうエリートサラリーマンのコンサルタントじゃなくって経営コンサルタントの方です。
 独立のね、仕組み作る人ですよね、経営者の裏方って言うか軍師になって。そういう人で食っていける人っていうのはやっぱり経営者が客なんですよ 。でその経営者に対して「御社の利益を本当に大きく膨らませてみせます」って言う、そういう商品持ってる人が超金持ちになるんですよね。
 ところが、その同じ経営コンサルタントでも勤め人をお客さんにしてる、例えば研修講師とかですね。新入社員の研修とか受けるときに来るじゃないですか、あれで講師をして勤め人の客を相手にしてセミナー形式と言うか講義形式をする人っていうのは全然お金になんないですよね。一回の公演の単価いくらだろうかみたいな、高くても五万ぐらいじゃないすか。それだとあんまりあの面白くないと言うか、まあ食べてはいけるだろうけれども。
 せっかくもう豊かな資本主義の中に生きていて、余剰のお金、それからたっぷりとした余裕の時間っていうものを持つには、至らないですよね。なんかこう昼からぶらぶら温泉に行く、ていうことができないようなビジネスモデルになっちゃいますよね。
 昨日出演して頂いた多田くんなんかは、農家って資本家ですからね。とてつもない資本家ですよ。あんまり利益出てないんですけれども。
 ビジネスモデル上はやっぱり固いですし、 農協とかからお金借りて300万円とか400万円するトラクターとか買えちゃうわけですからね、あれって資本ですよ、困りごとを解決する商売してたらそれはお金持ちになりますよねって言う。
 ということでちょっと切って次のお題に行きましょう

■個人にとっての「個人の」1万円と、経営者にとっての「会社の」100万円

 前段では経営者をお客にすべきだっていう話でしたけど、それから個人のお遊びっていうのは相手にしちゃいけない、自分の商材としてなるべく扱っちゃいけない、っていう話をしました。
 その個人のお遊びっていうことで言うと、教室。個人を相手に教室をしてる先生っていますよね、先生業。
 この人たちが悪いってわけじゃないんですけど例えばお習字の先生とか 、そろばんの先生とか。僕、知り合いにそろばんの先生で結構成功した人がいるんであんまり言えないですけども。
 自分の家を教室にしてるじゃないですか。 なんで家を教室にするかって言うと固定費がかからないからですよね、なんで固定費がかからない形態で授業をするかって言ったら、教室を場所を借りるお金っていうのが入らないから自宅で教室を開くしかないんですよ。
 だからぶっちゃけ、その先生業をやるんだったら、自宅を使わないと経営が成り立たない商売って本当粗利が出なくてきつい商売だからやめたほうがいいなって思いますかね。あんまり美味しくないですね。それはなぜかって言ったら個人だとか勤め人だとかを相手にする商売だから構造上利益が出ないていうことですね。
 なんで構造上利益が出ないって言えるのかって言うと、いつも話してることですよね。勤め人の自由になるお金ってのが少ないから、極めて限りがあるからですね。その可処分所得っていうのは少ないですよ。
 なぜかと言うと勤め人の給与っていうのは労働力を再生産するためのお金だから。贅沢をさせるためのお金とか、欲しいものを買って、楽しく文明を謳歌しろよっていう経費とかはないんですよ給料の中には。
 明日も会社に行くためのなるべくギリギリ のところを狙って給料っていうのが設定される、って言うのは勤め人の運命ですよね。
 ということは勤め人っていうのは余分な余剰のお金っていうのがどうしても出ないんですよね、しかも個人事業で食っていけない人の話、しましたけど、個人を相手にお遊びの商材ということですけどやっぱお遊びの商材っていうのは利益でないですね。
 先ほどから言っている通り 勤め人階級は余分なお金っていうのが出ないからです。
 どういう所、セグメントをやって行けばいいかって言うと、センスあるなあっていう人の話ですけど、領収書切れる所を狙っていく。
 つまり経営者がお客であって、解決すべき課題っていうのは金儲けの手伝いですよ。
 それか、もしくは損失を防ぐ手段っていうのを商品にする。これは経費になって、経営者というか、領収書を切れるあのお金だから、言ったらもうジャブジャブなんですよね。
 あんまりこれは勤め人の方っていうのはピンとこないかもしれないんですが、経営者っていう人が持ってるお金っていうのは当然労働力を売って、労働力の再生産の経費としてお金を得てるわけじゃないんですよね。
 自分の持ってる商品を、ビジネスモデル組んで、売ってお金っていうのは自分の体や生活を再生産する以上のお金が流れ込んでくる仕組みなんですよ、と言うかうまくいってる経営者ですね。
 だからねあんまりね1万円のかっていうのがね、勤め人の1万円の半額と経営者の一万円の感覚っていうのが全然違うんですよね。
 それはあたかも、例えで言うと限界効用って言って経済用語で言うんですけど、
 限界効用どういう意味かって言うと、お風呂上がりに一杯目の冷たいビールを飲むと美味しいじゃないすか、でも2杯目のビールが同じくらい美味しいかって言うと美味しくないんですよね、まあ美味しいですけど、一杯目の一口めのビールほど美味しくはない。
 お酒飲まない女の子とかだったら例えばアイスクリームとかになりますか。一口目って美味しいですけど2個目3個目食えってなると一個目の一口によりかは美味しくないじゃないですか。
 それと同じで勤め人っていうのはすでにお金に飢えてる状態にあるから、1万円というのは嬉しいんですよ。
 ところがね、経営者にとっての1万円というのはまあハーゲンダッツの3個目ぐらいの感じですね。まあもういいですよ欲しいもん特にないし、欲しいものあったら経費で買ってるし、ていうような感覚なんですよ、数字になってくるんですよ、お金っていうのが。一杯目の、飢え渇望しながら飲むビールっていうのとは違ってきて、しかも会社のお金であって個人の自分が自由にできるお金じゃないんですよ。経営者が持ってるお金っていうのは
 個人でお金を取ると個人の税金っていうのがかかってくるから、個人の名義で使える綺麗なお金っていうのはそんなに実は勤め人と大差なくて、自由に使えるお金っていうのは会社に入ってるお金なんですよ。それはもう大きな額ですね、丸が一つか二つ違うんですよね。
 だからもう個人にとっての1万円と、経営者、会社にとっての100万円というのは、あんまり大差ないって言うかそういう感じなんですよね
 だから会社のお金を取れるような商売、会社から領収書を切ってもらえるような商売っていうのは非常に利益を上げやすいと思いますので。誰かのビジネスモデルを組むときの参考になったらいいなということで。今日の話はこれまで。また明日、再見!