非効率を減らしていくためのタスク管理方法

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 効率的に生きるとは何か?
 それは、「目の前の作業をいかに簡単なものに置き換えられるか」ではなくて、
 「いかに非効率的なものを排除できるか」を考えることである。

 タスク管理を用いると、非効率なアタマの使い方が、だいぶマシになる。余計なことに気を取られにくくなり、やるべきことが明確になる。
 逆に言えば、タスク管理をしなければ、色んな物事に気を取られ、やるべきことがアタマから頻繁にすっぽ抜けてしまう、ということだ。

やるべきことを体で覚えている自分

 朝、体を起こした自分にとって、やるべきことは明確になっているか?
 僕の場合、朝の行動は大体ルーチンワークになっている。

  • 寝室に置いてあるコップの水を飲む。体幹を捻るストレッチをする。
  • 洗面所で洗顔をする。肌の調子を確認する。
  • 昨晩準備しておいた朝食を取り出し、PCを起動して好きな動画を見ながら食べる。
  • 食べ終わったら着替えをし、髭剃りなどのケアを行う。

 大体はこんな感じだ。体に染みついているので、ボーッとしていても体は勝手にこれをやってくれる。

やるべきことを忘れる自分

 僕の場合、朝はあまり妨害が入らないから、基本のルーチンワークから大きく逸れることはない。しかし他人と接触すると、それは往々にして崩れる。
 職場で、昨日の自分が想定していた仕事を、ただそのままやっていればいいだけの日が、どのぐらいあるだろうか?
 急な会議が入った、資料作りをいきなり頼まれた、先方が予定の変更をお願いしてきた、状況はいくらでもある。
 そういうとき、僕のアタマは、想定していた作業を忘れてしまうのだ。

 数日後の会議で使う資料を用意するための時間が、顧客対応の時間に変わってしまう。休んだ同僚の仕事をやらなくてはいけなくなる。
 あれ、僕は何をしていたんだっけか。・・・ああ、そうそう、資料作成の途中だったな。確か・・・草案はもう作ったはずだな。どのファイルにしまってあったっ け?
 あと、PCにメモしたんだけどな、文書ファイルはどこに保存したんだっけか・・・くそ、見つからないな・・・あれをもう一回イチから作るのか、冗談じゃないぞ・・・

 このイライラする非効率な時間が嫌になって、僕はタスク管理を考えることにした。
 そして、なんとアッサリ、答えは本に書いてあったわけだ。昨日の記事に続いて、2回目の紹介となるが。

QUEST 結果を勝ち取る力 (Sanctuary books)

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覚えるな、全て書き出してしまえ

 人間は、僕たちが考えているほど高性能ではないのだ。5分前のことは覚えてないし、同じミスは繰り返すし、やるべきことが分かっていてもやれないのだ。
 唐突なタスクが降ってきたらどうするか?付箋を取り出してノートに貼る。そして、頼まれた作業をそこに書き出してしまうのだ。
 それが終わったら、今の作業を中断するかどうかを判断する。頼まれたものが緊急の要件だったら、今の作業の状況を簡単にメモしておくのだ。
 僕の場合は、PC内のファイルの使い方をある程度決めているので、既存のルールに追加すべき情報だけをメモすれば、他の作業にスムーズに移れるし、今の作業に戻ってきときも、思い出す作業にかかる時間を短くできる。

素早く思い出すには

 試行錯誤したみた結果、以下の手順が、自分にとって便利であることがわかった。
 先ず、そのタスクがどういう経緯で発生したのかを明確にしておく。

この作業の目的ってなんだっけ?そうだ、こういう機能を開発したい、って話だったか。

 次に、目標を明確にしておく。そうすると、目的が既にわかっているので、その作業で目指すべきものが理解できてから、作業に戻れるようになる。

実際の作業内容は・・・ここのメソッドを調べてるのね。なぜこのメソッドを調べていたんだっけ?ああ、そうだ、今度の開発でここをいじることになりそうだから、処理の流れを調べていたんだっけな・・・

 僕はすぐ忘れる生き物なので、この方法が非常に効果的だ。
 一見バカっぽく見えるかもしれないが、変なプライドなんか捨てて、より効率的に生きられるためにどうすべきか、考えてみることをオススメする。

発達障碍者から学ぶこと

 自分はADHDとアスペルガーの傾向があるのではないかしらと思い、いろいろ調べてみたことがある。因みに、僕は実際に、その傾向があるね、と精神科医に言われた。
 障碍者にも色々あるが、僕が知っている範囲での考察を述べたい。

 一般人とされる人々は、だいたい器用なのだ。だから言われたことは実行できるし、文句は言いながらも感情のコントロールも上手い。
 障碍者、ないしその傾向がある人というのは、何も考えずに求められたものを実行できるほど器用ではないのだ。だから必然的に工夫する必要がある。
 その工夫の中には、思わず唸ってしまうほどよく出来ているものもある。こういった手法は、どんどん広めて活用されるべきだと思っている。
 障碍者とは異なるが、感心した例を挙げたい。

 こんなシートがあったら、宿題でもやる気になるというものだ。少なくともSplatoon大好き人間の僕としては、こういうのは是非作ってほしい。
 いい年をした大人が・・・という考え方は、正直、百害あって一利なしだと思っている。
 大事なのは当人にとってそれが役に立つかどうか、それだけなのだ。

おわりに

 タスク管理は社会人の最重要スキルだと思う。ちきりんさんも同じようなことを言っているが、(*1)
 ノートと付箋を使ったタスク管理をやってみると、次にやるべきことがスムーズに理解できて大変助かるのだ。
 思い出す作業は、案外、精神的に辛いものであるし、そもそもだいぶ前のことは覚えていられないし、長期的なプランも、気を抜いたら忘れてしまうものだからだ。

(*1) 2013-02-01